認知症について
最終更新日 2016年1月7日
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認知症の正しい理解が必要です
認知症になりたくてなる人はいません。認知症が発見され、診断を受ける過程のなかで、くやしさや不安などを語る認知症の方がたくさんいらっしゃいます。まだまだ原因が解明されていないことが多い認知症ですが、周囲の人の関わり方や環境で症状を予防や緩和できることが最近の研究でわかっています。
認知症ってなんだろう
認知症は大脳の障害によって認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態をいいます。認知機能とは、記憶・思考・時間や場所、人の見当をつける見当識といわれる機能・理解・学習・言語・判断など、私たちが日々の生活を自立して暮らしていくための重要な機能です。
具体的な症状
認知症の中核症状は、周囲の人の関わり方や環境で、緩和や改善することが最近の研究で明らかになっています。
加齢によるもの忘れと認知症のもの忘れの症状は違います。
認知症の初期であれば「単なるもの忘れ…」と見過ごしてしまうこともありますが、加齢によるもの忘れは脳機能の低下が比較的緩やかですが、認知症では比較的早いのが特徴で、以下のような症状もみられます。
加齢による「もの忘れ」 | 認知症の「もの忘れ」 |
---|---|
体験の一部を忘れてしまう。(食事の内容など) | 体験のすべてを忘れてしまう。(食事をした事を忘れてしまう) |
もの忘れをした自覚がある。 | もの忘れをした自覚がない。 |
日は多少間違えるが、家族や自宅の場所を忘れることはない。 | 日時、人、場所が分からなくなる |
態度や人格、性格には大きな変化はない。 | 性格が変わる(怒りっぽくなったり、頑固さが目立つようになる) |
認知症を疑うようなサインに気づいたら、医療機関や地域包括支援センター(ほっとプラザ内)でご相談ください。
認知症の原因になるおもな病気(病型)と特徴
アルツハイマー型
特に記憶に関する神経回路の一部である「海馬」の機能が低下し、記憶力や生活を実行する機能などが徐々に低下します。
レビー小体型
脳内にレビー小体という物質が発生しおこります。初期は記憶障害が目立ちません。幻覚、睡眠の乱れなどが起こりやすいのが特徴です。
前頭側頭葉変性症
何らかの原因により、前頭葉・側頭葉が萎縮する疾患です。社会的な常識に適応しない言動や同じ行動を繰り返すことがあります。
血管性認知症
脳梗塞や脳出血、動脈硬化などにより引き起こされます。障害された脳の部位により、片マヒ、構音障害、えん下障害、歩行障害があらわれます。若年性認知症の約4割を占めています。
認知症の人と接するときに大切なこと
基本は「本人の視点に立つ」ことです。認知症の人を支援しようとあせらず、まずはコミュニケーションを深め、関係を築くことが大切です。
コミュニケーションを深めるためのポイント
- ひとりの人としてふつうに接する。
- 自尊心を傷つけない
- 笑顔で楽しく
- 視野に入って話す
- 聞こうとしている姿勢を示す
- ゆっくりとひとつずつ話す
- なじみのある言葉を使う
- 本人が好むことやなじみのあることを話題にする
- 不安や不快を感じていないか、注意をはらう
- 本人に必ず聞く、たずねる、確かめる
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